時間の使い方が相変わらずヘタな大西です。
先日、ある企業の社員さんから「弊社の社長は、社員たちに『効率化』という言葉を使わせないんです。代わりに『生産性を上げる』と言い換えなさいと指導されます」と教えてくれました。
ちょうどその翌日、ある人物の伝記を読む機会がありました。戦後、人々の心が荒んでしまったことを憂いて社会教育団体を立ち上げた人物です。その人は朝早くからとにかくよく働いたそうですが、多くのことを成し遂げるために日頃から能率が上がることを意識していたそうです。
これを読んで、ふと思ったんです。最近、「能率」という言葉を見聞きしなくなった気がする。
それで、「効率」と「能率」の違いについて少し調べてみました。
「効率」・・・インプットに対するアウトプットの割合: 投資した「費用・時間・労力」に対して、どれだけの成果が得られたかという割合(コスパ・タイパ)を指す。「無駄を省いて最小のエネルギーで成果を出す」という全体システム視点の言葉。
「能率」・・・一定時間あたりの作業量: 単位時間あたりにどれだけの作業をこなせるかという作業ペース・能力(スピード・熟練度)を指す。「与えられた時間の中で手際よく成果を上げる」という個人や現場の動きに着目した言葉。
だそうです。
「能率」はもともと工場労働や手作業など、時間あたりの生産量を測るインダストリアル(工業)用語として広がったらしいです。でも、IT化やデジタル化が進んで、個人の手作業の速さよりも「仕組みやツールで無駄を省く(効率化する)」ことが重視される時代にシフトしてきたとのこと。
かつては「一定時間(8時間など)でどれだけ作れるか」という「能率」の時代だったのが、現在は「短時間でいかに価値を生むか」「いかに楽をして成果を最大化するか」という「効率(タイムパフォーマンス)」に評価軸が移って、「効率」という言葉が広く使われるようになってきたそうです。
ん~・・・でも、なんか、個人的には「能率」のほうが好きだなあ・・・
言葉の意味の違いを調べてみて、能率という言葉が使われなくなってきた時代背景を知っても、なんか、「能率」のほうが好きだな。
うまく説明できないのですが、能率のほうが「天から与えられた時間」みたいな、時間に対する敬意というか謙虚さみたいなものを感じるんです。
「効率」って、ともすれば「いかに時間を削るか」「手抜きをするか」という省力化に意識が向きがちな気がします。一方で「能率」は、「与えられた時間を大切にして、自分の腕を高めて有効に使う」という時間と仕事に対する誠実さみたいなものが根底にあるんじゃないかなと。
で、再び冒頭の「効率化」を「生産性を上げる」に言い換えさせる社長さんのお考えを想像してみると、
「効率を上げる」と口にすると、手っ取り早くコスト、時間、手間を減らすことに意識が向きやすくなるかもしれない。
だから、「同じ時間・コストで、いかに価値をでっかくするか」という発想をしてほしいという願いから「生産性を上げる」というふうに言い換えているのかな。たとえば、作業時間を半分にするのではなく、同じ作業時間で顧客の満足度を2倍にする…みたいな。
・・・違ってたらごめんなさい(;^_^A
お会いしたことがないので、その社長さんの真意は分かりません。
いずれにしても、タイヤハウスまきのとしては、タイヤ交換や整備という「手仕事・現場仕事」を扱うお店でもあるので、お客様をお待たせしないために「手際のよさ」は磨きますが、お客様から預けていただいた時間の中で、より良い仕事を追求する集団でありたいなと思いました。



